連単分離とは
同じ取引(会計事象)に対し、連結財務諸表と個別財務諸表でそれぞれ会計処理が異なること。現在は主に【包括利益】、退職給付会計、子会社の買収関連費用といった項目で連単分離が生じている。
連単分離の項目に関しては、【連結決算】の過程で、単体用の会計処理を連結用に切り替えるという作業が発生するため、経理としては手間である。連結で使っている会計処理のほうが「会計理論上正しい」または「世界的に流行り」といった優位性があり、できれば単体も同じ会計処理にしたいのだろう。しかし、以下の理由により切り分けられている。
連単分離の理由
連結財務諸表は主に投資家の投資判断に利用されることを想定して会計基準が作られている。一方で、個別財務諸表は会社法の要請により、利害関係者(株主と債権者)の利害調整、つまり「配当はいくらまで出せるか」といった点を重視して会計基準が作られている。この違いから、細かいところで異なる会計処理が必要になる。
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