トランプさんが何か言うたびに変動する為替市場(最近は少し慣れてきたかな?)。円ドルレートの変動は企業の業績に非常に大きな影響を与えます。
純然たるキャッシュの増減なので、財務会計上影響が出るのは仕方ないところがあります。
しかし、為替相場の変動で売上仕入が増減したのでは、社内の業績評価などの「管理会計」においては非常に困ることになります。
そこで多くの会社では、実勢レートとは別に「社内レート」を設定し、日常的には全社この社内レートで計算して業績管理をしています。ただしそのままでは正しい実勢レートに基づいた財務諸表が作れませんので、年度末や四半期末に、決算整理で実勢レートに振り替えます。
社内レートのメリットは、上述のとおり「社内の」業績管理がしやすいことなのですが、一方で「社外」に対しては実勢レートで業績開示しなければならないため、開示面では難しくなります。
「決算で実勢レートで計算し直したら、利益が大幅に下がってしまった」というのもよく聞く話で、実勢レートと乖離した社内レートは非常に危険です。
では、この「社内レート」はどのぐらいが「相場」なのか、帝国データバンクさんが2,787社の社内レートを調査してくれました。