ゴーイングコンサーンの注記とは
会社が事業が継続することに対して重要な疑義が生じていると判断した場合に、【有価証券報告書】や【決算短信】などにその旨を記載する注記。正式名称は継続企業の前提に関する注記、GC注記ともいう。
財務諸表の作成基準である「企業会計基準」は、「会社は永遠に継続するもの」という前提に立って作られている。この前提を「ゴーイングコンサーン(Going Concern)の前提」といい、この前提が成立していないようであれば、通常の企業会計基準で財務諸表を作ることはできない。
ゴーイングコンサーンの注記は、会社が「たぶん会社は永遠に継続するけど、もしかしたら継続しないかも」と判断した場合に、財務諸表を読む人に対して注意喚起するという注記である。必ずしも記載されたら倒産間近というわけではない。
とはいえ、これが載ってしまうと重大な信用問題になるため、経営陣としては何としても載せたくない。一方で監査法人としては、GC注記のない状態で倒産されては責任問題になる。GC注記を載せるか否かの判断には客観的基準が設けられており、経理はその微妙な判定を巡って監査法人とバトルするはめになる。