欠損填補とは
利益剰余金がマイナスの際に、資本金や資本剰余金、その他資本剰余金の金額を取崩して、利益剰余金に充当し、そのマイナス額を減らすこと。欠損補てんともいう。
欠損填補のメリット
利益剰余金がマイナスの会社は、今後そのマイナス分を上回る利益を計上しなくては利益配当することができない。当然、配当を期待する株主は離れ、株価はますます下がってしまう。そこで、利益剰余金のマイナスを減らすことで、将来の配当時期を早めることができ、投資家の期待をつなぎとめることができる。
資本と利益の区分の原則との関係
商売の元手である資本金や資本剰余金と、商売の成果である利益剰余金を混同することは、【企業会計原則】で定める「資本と利益の区分の原則」で本来認められていない。しかし、利益剰余金がマイナスの場合は、投資者が投資の失敗を認め、一度投資を精算してやりなおすという意味があるため、可能とされている。一方、利益剰余金がプラスの状態で、資本金を取崩して利益剰余金を積み増すようなことはできない。