しれっととは
経理においては、過去のミスに気付いた際に、訂正報告はもちろん注記などの注意喚起をしないまま修正すること。「しれっと直しとこう」などと使う。【ガッチャンコ】と同様になぜか業界で浸透しているワード。
しれっと直す場面とは
たとえば財務諸表の比較情報として開示する前期数値にミスが発覚した場合、重要性の大きいものは訂正報告が必要だが、そこまですることもない場合は、何食わぬ顔で遡及修正してしまう。小さなミスでいちいち訂正報告をしていたら身が持たない。遡及修正の開示も恥ずかしいのでなるべくしない。
誤解のないように明記しておくが、これはあくまで重要性がないと判断された場合に限る。投資家の意思決定に影響するような金額であったり、科目名が全然違っていたりといった場合にはしれっと直してはいけない。
監査対応について
しれっと直す場合でも、【監査法人】には正直に伝えよう。自分たちでは修正の重要性に気付かないことも多い(というか、重要性がないと思おうとしてしまう)ので、第三者の目で判断してもらった方がいい。些末な問題だと思ってしれっと直して、後で問題になったら、困るのは自分たちである。
なお、監査法人に相談する際は、「しれっと直したいんですけど」と言えば100%意味は伝わる。
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