連結納税とは
100%企業グループの【課税所得】を合算して申告できる選択制の節税制度。通称「連納」(れんのう)。黒字会社と赤字会社の所得を相殺して節税ができるが、作業は非常に煩雑な上に一度選択するとやめられないため、長期目線での検討が必要である。なお、【連結決算】とはまったくの別物。
連結納税の仕組み
企業グループと言えども別法人のため、原則は各会社ごとに税務申告する。この場合、赤字の子会社があっても黒字の親会社の所得と相殺することはできない。
これに対し、連結納税を選択すると100%グループの企業の所得を全部合算し、その合計所得で税務申告することになるため、子会社の赤字と親会社の黒字を相殺できる。
連結納税のメリットとデメリット
連結納税のメリットデメリットについては、提携税理士事務所が運営するサイト組織再編税制とらの巻[姉妹サイト]に詳しく書いているので、参考にしてほしい。
▶長期戦略で考える連結納税のメリットとデメリット[姉妹サイト]
連結納税も平成29年度税制改正でいくらか使いやすくなりそうだが、一度選択するとやめられないという最大のデメリットは解消されていないため、長期的な目線で考える必要がある。
連結納税と連結決算
連結決算はグループ全体を一体のものとした場合の財務諸表を作成する作業であり、単なる課税所得の合算である連結納税とはまったくの別物。ただし、連結納税でも一部の税務調整をグループ全体として見るなど、連結決算と相通ずる部分は散見できる。
▶連結決算