経理高速化

決算早期開示が広がらない5つの理由と経理への提言

決決算早期開示の目的と浸透しない理由

6月2日に、東証より3月決算会社の開示状況をまとめたレポートが公表されました。
決算短信の様式自由化についての対応が総評されており、「雰囲気」が読めるかと思います。

平成29年3月期決算発表状況の集計結果について[外部]

さて、レポートによると、平成29年3月決算上場会社の決算発表の所要日数は39.3日で、前年より0.3日早くなったそうです。とはいえこの辺は曜日にも左右されますので、0.3日は誤差の範囲じゃないでしょうか。

もう10年以上前から、決算の早期開示が求められていますし、開示内容を簡略化し、今年は決算短信の様式自由化も打ち出しました。しかしながら、そこまでの効果が出ていないようにも思われます(まぁ1年目は皆さん様子見でしょうけど)。

公認会計士の武田雄二さんのブログでは、30日開示企業の減少を嘆かれています。

http://blog.livedoor.jp/takeda_cfo/archives/2093475.htmlhttp://blog.livedoor.jp/takeda_cfo/archives/2093475.html[外部]

なぜ、決算開示の早期化は浸透しないのでしょうか?また、何から始めればいいのでしょうか?
今回はそんな疑問に対する私見を述べさせていただきます。

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経理効率を爆上げする「補助科目」設定の5つのコツ

補助科目のメリットと設定のコツ

3月決算の場合、決算作業に終わりが見えてきている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、一息つくのも束の間、ゴールデンウイークが終わると、今度は現在進行期の最初の月次決算がやってきます。気持ちを切り替えてしっかり対応していきましょう。

さて、新しい会計年度の始まりは、経理高速化(決算早期化)の絶好のチャンスでもあります。

年度決算にせよ、四半期決算にせよ、毎月の月次決算にせよ、決算作業のベースになるのは日々作っていく会計帳簿に他なりません。工夫されたワークシートも、優秀なコンサルタントも、高額な会計システムも、しっかりと整理された美しい会計帳簿には敵いません
整理された美しい会計帳簿を作るのはよく練られた記帳ルールであり、記帳ルールの改定には期初が一番のタイミングです。

整理された会計帳簿の根幹となるのは、筋の通った補助科目を作り、正しく入力していくことです。そこで今回は、補助科目をどのように設定していけばよいか、方針・考え方について解説します。

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貸借をプラスマイナスで表現すると決算作業がサクサク進む

貸借をプラスマイナスで表示する

経理業務の中で、特に決算業務の中で、貸借を間違えて本来足し算すべき数字を引き算してしまったり、その逆のことをしてしまった経験は誰にでもあると思います。

プラスマイナスという単純な概念だけであればわかりやすいのですが、経理ではそこに借方・貸方という概念が加わります。借方項目である資産・費用と、貸方項目である負債・純資産・収益はそれぞれ真逆の方向性ですので、Excelで計算していても混乱しがちです。

そんなときはいっそのこと、貸方のプラスを、敢えてマイナス数字で表現してみましょう。具体的な例とメリットは以下のとおりですが、特にExcelを使って決算を組む場合(特に連結決算!)では、こんなちょっとした工夫で大幅にミス防止・高速化が図れます。

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決算をラクに高速化するための1カ月前の事前準備

決算の事前準備

いよいよ多くの会社が決算を迎える3月末がやってきます。
会社規模の大小を問わず、本決算は経理の一大イベントです。経理パーソンにとって腕の見せ所ですので、しっかりと頑張りましょう。

さて、本決算というと、とにかく忙しくて残業ばかりになって辛いものというイメージがあります。確かに短期間で多くのことをこなさなければならず、簡単なものではありません。しかし、決算作業を注意深く振り返ると、実は決算が始まる前からできる作業は案外多く、これを事前に準備しておくだけで、本当に忙しい時期の作業がサクサク進むことも少なくありません。

今回は、そんな決算前にやっておくべき事前準備をご説明します。特に1カ月後に怒涛の決算期を控える方は、今しっかり読み込んで、1カ月後にラクをしてください。

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経理の業務効率が5倍になるExcel活用の全ノウハウ

経理効率化高速化のためのExcel活用

このサイトでは、経理業務を高速化したい、経理業務をもっと早くスムーズに進めたいと考えるすべての方に向けて、当社が業務改善コンサルティングでご案内しているExcel活用の基本ノウハウのすべてを解説しています。

これらのノウハウは、経理担当者として実際の現場業務で様々な方法を試行錯誤し、手間と効果を比較しながら本当に「使える」と判断したものを凝縮してまとめています。単なるテクニックの使い方だけではなく、これを経理の現場で最大限生かすためにはどのように使ったらよいのか、その戦略的本質に迫りながら解説しています。

経理高速化の要素はExcelだけではありませんが、重要要素のひとつであることは間違いありません。ここで解説している内容を理解し、経理高速化に情熱をもって取り組んでいただければ、必ずその効果に驚かれることをお約束いたします

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Excelを最大活用して経理高速化を実現するための発想法

経理高速化の発想法

経理にとっては欠かせないExcelですが、あなたは本当に最大限使いこなせていますでしょうか。

当サイトでは、経理がExcelを最大限活用するテクニックを、企業秘密一切なしで公開しています。しかしながら、どんなに強力な武器でも使い方を間違えると効果がないように、Excelテクニックもただ知っているだけでは意味がありません。機械の力を適時適切に引き出せるようスキルと勘を磨いていくのが、人間である経理パーソンの重要な仕事です

そこで、今回は様々あるExcelテクニックを経理の現場で応用し、経理高速化を実現していくためには、どのような点に心掛ければよいか、「経理高速化の思考」について解説しましょう。

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経理の裏ワザ!Excelでシート名をセル参照する方法

シート名をセル参照で取得する方法

経理作業では欠かせないExcelですが、中でも特に便利なのは「セル参照」ができることです。数式を入れたセルを組み合わせることで複雑な計算もスッキリできますし、セルをコピーすることで条件を変化させた複数の計算結果を表示することができます。

さて、当サイトでは、これまで経理に使えるExcelの便利機能を紹介してきました。SUMIFやVLOOKUPといった重要な関数はすでに詳しく解説済みですので、未読の方はぜひ以下の記事も併せてご覧ください。

経理を高速化するSUMIF関数の基本と5つの超便利機能
経理の文書作成を高速化する【VLOOKUP関数】の使い方
経理の奥の手!Excel表からデータをクロス抽出する方法

さて、これらの関数を使いこなしていくうちに、1点大きな問題に直面するかもしれません。それは、通常の数式では、シート名やセル番号自体をセル参照できないということです。
つまり、「別セルにシート名を入力しておけば、その名前のシートのセルを参照してくれる」という仕組みが作れません(下図)。

エクセルシート名を取得する

部門別にシートを分けて損益表を作っている場合などでは、シート名をセル参照で取得できないとなかなか不便です。そこで今回は、本来できない「シート名の参照」を実現してしまうINDIRECT関数をご紹介します。シンプルでいて奥が深い関数ですので、ぜひ覚えておきましょう。

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超便利!経理が文字列操作で抑えるべき7つのExcel技

経理に使えるエクセルの文字列操作

経理高速化において、Excelは欠かすことのできない超便利ツールです。たとえば仕訳データを自動で作ってCSV化し、会計システムにインポートしたり、あるいは売上データを集計して請求書まで自動で作ってしまうなど、工夫次第で様々な使い方ができます。どんどん自動化できるExcelシートを作って、実際の作業においてはなるべく手や頭を動かさなくていいようにするのが、経理高速化の王道です。

今回は、そんな経理の自動化に欠かせない「文字列操作」のテクニックをご紹介します。これを使えば、摘要や備考の記載内容まで自動で作り出すことができてしまうのです。数値だけでなく、文字列も自動化することで、経理業務は飛躍的に高速化します。

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経理の奥の手!Excel表からデータをクロス抽出する方法

Excel表からクロス抽出する方法

経理高速化のコツは、可能な限り「判断」と「作業」を機械に任せてしまうことです。Excelはそれを実現する力強い味方であり、使いこなせば経理は確実に高速化していきます。

さて、経理の仕事では、表の中から特定のデータを探し出す作業があります。特定の勘定科目の数値を抜き出したり、顧客リストの中から特定の顧客の住所を取り出すといった作業です。
このような「抽出」作業をExcelで自動化する方法として、SUMIF関数VLOOKUP関数を紹介しました。詳細は以下をご覧ください。

経理を高速化するSUMIF関数の基本と5つの超便利機能
経理の文書作成を高速化する【VLOOKUP関数】の使い方

今回はそれを踏まえて、この2つの関数にはできない複雑な抽出方法をご紹介します。

その抽出方法とは、「クロス抽出」。登場する関数はINDEX関数MATCH関数です。

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経理の文書作成を高速化する【VLOOKUP関数】の使い方

VLOOKUPの使い方

単純反復作業の多い経理を高速化するためには、作業や判断を自動化する仕組みを整えることが不可欠です。そのためには使い勝手の良いExcelシートを作りこみ、実作業の際になるべく人間が作業しなくていい準備を整えましょう。

さて、経理ではリスト化された表から特定のデータを探して使うことがありますが、Excelを使えば自動でデータを探し、抽出することができます。数値を抽出する方法として、当社ではSUMIF関数をオススメしています。SUMIF関数については以下にまとめてありますのでご覧ください。

経理を高速化するSUMIF関数の基本と5つの超便利機能

SUMIF関数は数値を扱う経理に向いた関数ですが、数値しか扱えないという欠点があります。つまり、名前や住所などの文字列情報は抽出してくることができません。

そこで今回は、リストから文字列を抽出できるVLOOKUP関数をご紹介します。SUMIF関数より使い勝手が悪いものの、この関数を使うことで大量の文字列を瞬時に扱うことができ、請求書の作成やインポートデータの摘要作成などの場面で大活躍してくれます。

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