【退職給付会計】(たいしょくきゅうふかいけい)

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退職給付会計とは

退職給付引当金や退職給付に係る負債を計上するための一連の会計制度のこと。非常に高度な数理計算を実施する必要があり、これによって費用計上しても税金計算上は【損金】にはならないため、非上場会社では行わないことが多い。

退職給付引当金や退職級に係る負債は、将来発生する支出のうち、当期までに発生していると認められる金額を算出・計上するものであり、会社ごとの退職給付規定に則った支給基準、推定昇給率、年齢ごとの退職率や死亡率、【割引計算】などを複雑に絡ませながら計算する。はっきり言って会計屋ができる範囲を超えており、大手上場会社であっても外部の専門機関(証券会社や信託銀行)に一部計算を外注するのが一般的である。

当然、外注すると多額の外注費が発生する。非上場会社では節税にもならない机上の計算に経費を使う道理はなく、退職給付規定があっても計上しないことが多い。

退職給付会計の簡便法

厳正な適用にはお金が掛かる退職給付会計は、小規模な会社であれば「簡便法」が認められている。中小企業ではこちらを用いて、概算でも実態に近いB/S、P/Lを計算することも多い。

具体的には退職金規定の対象者(加入員)が300名未満の場合などに簡便法を選択でき、厳密な計算に代わって、期末の自己都合要支給額を期末の退職給付引当金の金額とすることができる。

感覚的にも中小企業オーナーにも理解しやすく、比較的簡単に計算できるため、少しでも精緻な決算を組みたい場合にはチャレンジしてみるといいだろう。

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