EBITDAとは
財務諸表分析で非常によく用いられる利益指標。一般に「償却前利益」と訳されることが多い。
計算方法は色々あるが、一番広く用いられているのが「営業利益+減価償却費」。つまり営業利益を構成する収益費用のうち、キャッシュアウトを伴わない費用を除外したもので、簡便的な営業キャッシュフロー(の小計)ということになる。
この指標が重宝されるのは、事業の「カネを生み出す力」が電卓だけで算出できることにある。減価償却費はつまるところ固定資産投資の結果であり、固定資産投資時にはEBITDAの水準を確かめて回収機関を確認し、その上限を検討する。投資資金を貸し付ける銀行にとっても、EBITDAは返済と利払いの元手であり、もっとも重要な情報と言える。
さらに言えば、減価償却費はイマイチ安定しない費用である。定率法では減価償却費は設備が新しいほど多額に計上されるし、過去に減損があると異常に低くなる。国が変われば減価償却の方法も変わる。そんな曖昧な費用は度外視して、フェアに会社を比較したい、という投資家の要望にも答えられている。
なお、EBITDAはEarnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortizationの略で、読み方は特に定まっていない。まぁ会話ではなんとなく理解できるから良しとしよう。
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