棚卸立会とは
【棚卸し】を実施している現場に赴き、どのようなルールで棚卸しをしているか、ルール通りに棚卸ししているか、きちんとカウントできているかなどをチェックすること。棚卸しを手伝うわけではない(手伝ってはいけない)。
棚卸立会の必要性
在庫は種類・数量ともに大量に存在することが多く、間違えたり不正を紛れ込ませたりするリスクの高い科目であり、金額的にも大きいため、故意やミスが入り込むとB/SやP/Lの数値が大きく変動してしまう。そのため、棚卸し作業には入念な注意が必要である。
これを現場だけに任せると、少数の担当者の思い込みや経験不足によって大きなミスを犯したり、在庫管理の不備を隠すために不正を犯したりするリスクが存在する。そのため、経理や監査法人が第三者の目線で観察し、最終的な会計数値に大きな誤差が入り込まないかチェックする必要がある。
監査手続としての棚卸立会
上述のとおり、棚卸しはミスや不正の入り込む余地が大きいため、【会計監査】を担当する監査法人は毎年現場に赴いて立会を行うことになっている。これに経理が案内として同行することが多い。
監査手続としては、数か所選んだ在庫場所に出張し、棚卸要項(手順や配置図)の入手、一部在庫を自ら数えて棚卸結果と大きな差がないかの確認(テストカウント)、預り在庫の確認などを行う。
あまりモタモタしていると棚卸し作業の邪魔になるので、経理としてはスムーズにアテンドしたい。事前に必要書類・データを監査法人に訊いておき、現場に事前に伝えておこう。
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