本日の日経新聞1面で、会社法改正が検討されていると報じられています。
株主提案権、乱用防ぐ 会社法改正を諮問
http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20170210&ng=DGKKASFS09H49_Z00C17A2MM8000[外部]
法務省は(1)株主総会の手続きの改善(2)社外取締役の義務付けの是非(3)役員報酬の制度改正(4)社債の管理業務に関する規定の見直し――を主な検討課題に設定。法制審で1年半~2年かけて議論し、2019年以降の法案提出を目指す。
なんかこの間改正したばっかりかと思ったんですが、考えたら平成26年の改正だったんですね。早いものです。
見出しでも大きく取り上げている「株主提案権」については、株主提案が出すぎて議論が停滞しているというもの。多くの方が記事にもある「野菜ホールディングス事件」を思い出したのではないでしょうか。ご存じない方は以下にまとまっていたのでご参照ください。
▶「野村ホールディングスの株主提案がすごい(というかひどい)」(まだ東京で消耗してるの?)[外部]
せっかくなので株主総会本番の質問にも制限をかけてほしいですね。「〇〇という番組は売国偏向報道だからCMを出すな」「いや素晴らしい番組だから出せ」なんて議論は時間の無駄ですよ。株主質問に対してどれだけ会社が準備しているのかわかっているのでしょうか。
また、株主提案よりも気になったのが「(2)社外取締役の義務付けの是非」。
社外取締役の義務付けの是非も検討対象だ。東京証券取引所によると全上場企業の95%が社外取締役を導入済み。経営の監視機能が高まるとの主張がある一方で、義務付けで企業価値が向上するとは限らないとの指摘もある。
えー、いまごろーという気もしますが、おっしゃる通り。結局社外取締役とは何か?という議論が深まらないまま制度だけ作ってしまったので、お飾りの取締役が増えただけなのでしょう。ガバナンスというもの自体の重要性を経営者が理解しない限り、単なる役員報酬の無駄で終わる会社は減らないのではないかと思います。